杭州アジア大会 台湾選手が目覚ましい活躍

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台湾選手団(写真:中央社)

第19回アジア競技大会は9月23日から10月8日、中国杭州で開かれた。台湾選手は大会で目覚ましい活躍を見せ、1998年のバンコク大会と並んで歴代最多となる19個の金メダルを獲得し、国・地域別のメダルランキングでも歴代最多タイの6位となった。

東京五輪銀の楊勇緯が柔道で台湾勢初の金

楊勇緯が悲願の金メダル獲得(写真:中央社)

東京五輪で奮戦を見せた銀メダリストの楊勇緯は、今大会で韓国のイ・ハリムを下し、大会において台湾勢初の金メダルを獲得した。アジア大会通算100個目となる快挙だった。

楊は東京五輪後、各大会で活躍を見せたものの、今年に入り選手としての身体的な状態が落ちていたが、アジア大会を向かって態勢を整え、みごとに金メダルに輝いた。試合後も涙を浮かべて喜んだ。

ベテランの連珍羚が金メダル(写真:中央社)

また、柔道女子57キロでも台湾のベテラン選手連珍羚が日本の玉置桃を破り、柔道女子で初めての金メダルを手にした。

サッカー男子、16大会65年ぶり勝利

サッカー男子で65年ぶり勝利(写真:中央社)

開幕前に実施されたサッカー男子では、世界ランキング154位の台湾代表が同147位のインドネシアを1-0で抑え、65年ぶりの初ゴールと初勝利を飾った。

台湾代表は初戦で0-2で北朝鮮に敗れ、1-4でキルギスに逆転されたため、ベスト8進出にならなかった。キャプテンを務める陳柏良選手はSNSに「これからは若い世代の時代だ。台湾代表がさらなる活躍を期待している」と述べた。

なお、台湾代表は1958年東京大会で5戦全勝で優勝した経緯がある。

許皓鋐九段、囲碁男子で世界ベスト3を破り金メダル

許皓鋐九段が快勝(写真:中央社)

2010年広州大会以来再び行われた囲碁男子では、台湾の許皓鋐九段がベスト8から世界ランキング2位の朴廷桓(韓国)、準決勝で同1位の申眞諝(韓国)、決勝戦で同3位の柯潔に勝利し、金メダルを獲得した。

許皓鋐九段は台湾棋戦において8冠を保持しており「台湾囲碁の第一人」と呼ばれているが、これまでの国際試合では優勝を叶わなかった。

台湾の海峰棋院は「台湾囲碁にとって重要な勝利。これから中国、韓国、日本に追いかけていきたい」とコメントした。

ローラースケート3000mで0.01秒の逆転勝利

ローラースケート3000mで大逆転(写真:中央社)

一方、10月2日に行われたローラースケート3000mリレーで、台湾は男女揃って金メダルを獲得した。女子決勝に台湾は劉懿萱、李孟竹、楊合貞の布陣で臨み、4分19秒447で優勝した。李と劉は今大会1000メートルでそれぞれ金銀、楊も1万メートルで銀を獲得している。

男子決勝には陳彦成、趙祖政、黄玉霖が出場。終盤まで韓国代表にリードされ続けてきたが、決勝ライン前に韓国選手が両手を挙げて油断したため、台湾代表が0.01秒の僅差で競り勝った。

野球は韓国に惜敗

台湾代表、野球男子で銀(写真:中央社)

10月7日に行われた野球決勝戦では、台湾は韓国に0-2で完封負けし銀メダルとなった。2006年ドーハ大会以来、4大会17年ぶりの優勝を期待されていたが、打線がつながらず、スーパーラウンドの日本戦に続いて2試合連続で無得点となり、韓国の4連覇を許した。

先発した林昱珉選手が5回2失点と好投しても敗戦投手となり、涙ながらに「申し訳ない」と謝罪した。インターネットでは「もう頑張ってくれた」「お疲れ様」などの声が上がり、選手たちの奮戦を励ました。

蔡英文総統は大会閉幕後帰国する代表団を出迎えるため、F-16二機に代表団の飛行機の援護を命じ、自らも空港まで足を運び、拍手しながら代表団を迎えた。